TOPへ

苦痛のない大腸内視鏡検査

当クリニックの無痛大腸内視鏡(大腸カメラ)検査

当院は、地域のクリニックでありながら、大学病院レベルの大腸内視鏡システムを備えています。最新鋭の最も柔らかい(腸に優しい)内視鏡を使用し、卓越した技術と軽い鎮静剤の使用により、高精度かつ安全、さらに非常に快適な「無痛の大腸内視鏡検査」を実現しています。

1.完全無送気軸保持短縮法

大腸内視鏡検査は挿入時に苦痛を伴うことが一般的ですが、当院では「無送気軸保持短縮法」と呼ばれる挿入方法を採用しています。この方法は、空気を入れずに腸管を折りたたむことで直線的に内視鏡を挿入し、大腸の奥までスムーズに進める技法です。特に、おなかの手術の既往がある方や腸が長い方、腸の屈曲が強い方など、通常の挿入方法では苦痛を伴いやすい方にも適しています。
当院では、多数の内視鏡検査の経験を基に、患者様それぞれの体型や状態に合わせて微妙な調整や身体の向きを変えるなどのテクニックを駆使し、無理なくスコープを挿入しています。腸が伸びることなく、安全かつ快適に検査を受けていただけます。以前に大腸内視鏡検査で苦痛を感じた方は、お気軽にご相談ください。

2.おなかが張らない炭酸ガス送気

大腸内視鏡検査では、通常、大腸を十分に観察するために空気を注入しますが、空気は吸収が遅いため、検査後しばらくおなかが張った状態が続くことがあります。しかし、当院では、通常の空気よりも200倍速く吸収される炭酸ガスを使用することで、お腹の張りを大幅に軽減しています。
吸収された炭酸ガスは、呼気中に自然に排出されるため非常に安全で、検査後は迅速にお腹の張りが解消され、膨満感や思わぬガス漏れの心配もほとんどありません。

3.麻酔・鎮静剤で眠って
受けられる大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は医師の技術により痛みを軽減できますが、患者様がリラックスして検査を受けられるよう、当院ではご希望の方には少量の鎮静剤を使用し、ウトウトしている間に検査を終えることができます。安全かつ軽度な麻酔・鎮静剤を使用し、患者様一人ひとりの体調に合わせて最小限の量を調整しながら、医師が血中酸素飽和度と脈拍を常にモニタリングし、全身の状態を管理しています。

4.お忙しい方のため胃・大腸内視鏡の同日検査が可能

当院では、胃と大腸の内視鏡検査を同日に続けて行うことが可能です。患者様は専用ベッドに横になったまま、まず胃内視鏡検査を行い、終了後にすぐに大腸内視鏡検査を実施します。大腸内視鏡検査に15分程度加えるだけで、胃と大腸の両方の内視鏡検査を同日に受けることができますので、食事制限や通院回数などのお時間の負担が軽減されます。

詳しくはこちら

5.日帰り大腸ポリープ切除

大腸内視鏡検査で大腸ポリープが検出された場合、当院ではその場で日帰り手術での切除が可能です。大腸ポリープを早い段階で切除することは大腸がんの予防に繋がります。患者様にとって時間的・肉体的・金銭的な負担を最小限に抑えることができます。
大腸ポリープの切除は、ポリープが10㎜以上に育つ前に行うのが望ましいとされています。ポリープががん化してしまうと、時間が経過するにつれて進行大腸がんとなり、他の臓器に転移する可能性が高まります。ただし、既に大腸ポリープががん化していても、早期であれば内視鏡切除で完治することが可能です。
大腸ポリープの早期発見と切除は、将来の大腸がん予防に繋がります。

詳しくはこちら

6.最新鋭の内視鏡機器を
導入

当院では、大学病院レベルの最新デジタルハイビジョン内視鏡とハイビジョンモニターを使用し、精度の高い内視鏡検査を短時間で行っています。
内視鏡機器には、内視鏡分野で世界をリードしてきた国内トップシェアのオリンパス社の『EVIS LUCERA ELITE』というシステムを導入しています。このハイビジョン対応のスコープは、観察性能だけでなく、腸に優しいという点でも大幅に向上しています。

NBIの特殊な光で微細な変化をとらえます

当院の内視鏡は、がんの特徴である血管が集まりやすい部位に対して強く反応する、青と緑の特殊な光を使ったNBIが搭載されています。この特殊な光を通常光と切り替えることができ、手元で簡単に操作できます。これにより、通常光では見逃しやすい微妙な変化を短時間に発見することが可能です。

ワイドアングル

当院の内視鏡は、視野角が30度広がっており、170度の範囲を観察できる設計となっています。これにより、以前は見逃されやすかったヒダの後ろなど、死角となっていた部分もしっかりと観察できるようになりました。

高伝達挿入部(HFT:High Force Transmission

当院の内視鏡は、医師の高度なテクニックを正確に先端に伝える設計となっており、デリケートな操作を短時間に行うことができます。患者様の安全と快適さを確保しながら、効率的かつ正確な検査を行うことができます。

受動湾曲

当院の内視鏡は、大腸の屈曲部をスムーズに通過できるよう設計されています。大腸は押されたり引き延ばされると苦痛を感じることが一般的ですが、当院の内視鏡は何かに触れると自然に曲がる特性を持っています。これにより、患者様の苦痛を大幅に軽減し、また短時間での検査が可能となっています。

硬度可変

内視鏡の硬度は、必要に応じて3段階に調整可能です。これにより、より負担の少ない検査を実現しています。手元の操作で硬度を変えられるため、繊細な手技を的確に行うことが可能です。

7.感染予防のための徹底的な洗浄と消毒

内視鏡検査ごとに、内視鏡を徹底的に洗浄・消毒し、感染の予防に最大限努めています。使用している内視鏡用洗浄消毒器は、世界的に高く評価されているオリンパス社のモデルを導入しています。
これにより内視鏡を介した細菌(大腸菌O-157やピロリ菌など)やウイルス(肝炎など)による感染のリスクを効果的に防いでいます。患者様の安全を最優先にした検査環境を提供しております。

8.院内で大腸内視鏡検査前処置の下剤内服が可能

大腸内視鏡検査では、腸内を空にする必要があるため、検査の約6時間前から下剤を服用します。通常、この前処置は患者様ご自身でご自宅で行っていただきますが、下剤の服用に不安を感じる方もいらっしゃいます。
ご希望があれば院内で下剤を服用することも可能です。検査に安心して臨んでいただけるよう、柔軟に対応させていただきます。

9.内視鏡検査室2部屋・
リカバリーベッド6台完備

当院では、胃カメラ検査をより多くの方に受けていただくために内視鏡検査ブースを2室ご用意しております。また、鎮静剤を使用した検査後は、リカバリースペースでゆっくりとお休みいただけるよう、ストレッチャーベッドを6台ご用意しております。
リカバリースペースは、プライバシーに十分な配慮をしておりますので、安心しておくつろぎいただけます。

10.検査終了後は寝たままの状態でリカバリールームへ移動が可能

鎮静剤を使用した胃カメラ検査の場合、検査終了後もしばらくは薬が効いた状態が続きます。そのため、当院では患者様の安全と快適な状態を保つために、移動可能なストレッチャーベッドを使用して検査を行っています。胃カメラ検査が終了した後は、引き続きストレッチャーベッドでお休みいただいたまま、スタッフが慎重にリカバリースペースまでお運びしますので、患者様は目が覚めるまでゆっくりとお休みいただけます。

検査の流れ

1検査前日

前日の夕食は21時までに終了し、その後の水分の摂取には制限はありません。就寝前に、検査当日の朝から効き始めるように、錠剤の下剤を内服していただきます。

2検査当日の朝

検査当日は検査の6時間前から、多めの水に溶かした下剤を飲んでいただき、大腸を空にします。下剤の内服は自宅でも可能ですが、早めに来院していただいて、院内で内服していただくことも可能です。

3来院・検査

検査の30分前には来院していただき、検査着に着替えていただきます。
大腸カメラを入れる前に、鎮静剤を血管(静脈)から投与し、ウトウトした状態で検査を受けていただきます。
カメラが大腸の終点(盲腸)まで到達するのに概ね5分、盲腸から直腸までカメラを引き抜きながら観察するのに概ね10分、途中でポリープを切除するとさらにプラスで時間がかかりますが、カメラが入っている時間は30分程度以内のことがほとんどです。
麻酔・鎮静剤を使用した場合、内視鏡検査終了後は立って移動していただくことなく、ストレッチャーのまま直接リカバリールームに移動していただき、30分ほどお休みいただきます。

4検査後の注意点

ポリープの切除後は、特に消化の良い食事を摂っていただき、出血のリスクがあるため、当日は入浴や飲酒は避けていただくようお願いします。内視鏡検査の後、1週間は出張や激しいスポーツなどは避けていただくようお勧めします。ポリープの病理結果は、検査から2週間後の外来でお伝えすることができます。

検査・手術費用

保険診療 1割負担 3割負担
大腸カメラ検査(観察のみ) 2,000円程 6,000円程
大腸カメラ検査+生検+病理検査 3,000~5,000円程 9,000~15,000円程
大腸カメラ検査+ポリープ切除術+
病理組織検査
7,000~10,000円程 20,000~30,000円程

※金額はおおよその概算です。事前の検査費用(血液検査等)は含まれていません。
※大腸ポリープを切除する場合、「内視鏡手術」として生命保険の還付金が適用されることがあります。生命保険や医療保険に加入している方は、保険会社に詳細をご確認ください。

大腸内視鏡検査
(大腸カメラ)とは

下剤を内服して腸を空にした後、内視鏡を使用して直腸、結腸、盲腸を観察する大腸内視鏡検査は、便潜血、腹痛、下痢、便秘、血便などの症状の原因となる大腸ポリープ、虚血性大腸炎、潰瘍性大腸炎、さらには日本で増加している大腸癌など、大腸の病気を正確に診断できる検査です。
この検査は大腸がんを早期に発見するだけでなく、良性のポリープを切除することで大腸がんの予防が可能であり、また、早期大腸癌を切除する内視鏡手術も行えるため、診断と同時に治療が可能な非常に有用な検査です。

大腸がんの早期発見・
早期治療のために

大腸がんの発症率は60歳代でピークになりますが、早期発見のためにはリスクが上昇し始める40歳を超えた時点で内視鏡検査を受けることが効果的です。ただし、以下のようなリスクが高い方々については、40歳を待たずに早めに内視鏡検査を受けることをお勧めしています。

大腸がんのリスク要因

  • 大腸ポリープがある
  • 大腸がんになったご家族がいる
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病などの疾患がある
  • 大腸がん以外のがんの既往症がある
  • 肉や油ものばかり食べている

リスクが高い方は特に定期的な大腸内視鏡検査が不可欠です。ご不安がありましたらお気軽にお問い合わせください。

このような方は大腸内視鏡検査をお勧めします

  • 便潜血検査(検便)で陽性になった
  • 腫瘍マーカー(CEA、CA19-9)が高い
  • 過去に大腸ポリープを切除したことがある
  • 下腹部の痛み、下痢、血便、肛門の病気(痔核)がないか心配
  • 過敏性腸症候群ではないか心配
  • 潰瘍性大腸炎ではないか心配
  • クローン病ではないか心配
  • 食欲不振、体重減少が続いている

など

大腸カメラを実施する主な目的は、「大腸がんによる死亡を防ぐ」ということです。大腸がんになりやすい方々は、通常よりも高いリスク要因を持っています。これには糖尿病、肥満、便秘、大腸ポリープ、便潜血検査で陽性反応が出た、炎症性腸疾患を患っている方々などが含まれます。多くの場合、初めての大腸検査は検診や人間ドックの便潜血検査の結果に基づいています。便潜血検査で1回でも陽性反応が出た人々は、必ず大腸内視鏡検査を受けるべきです。
大腸内視鏡検査は、大腸がんだけでなく、様々な病変を検出するのに役立ちます。たとえ大腸がんが見つからなくても、痔核やがんの前駆病変であるポリープなどが発見され、適切に治療できます。また、炎症性腸疾患のような炎症が見つかることもあります。これらの疾患は、慢性的に腸の炎症を伴う病気で、時には大腸がんを引き起こすこともあります。しかし、適切な治療によって炎症を抑えることができれば、大腸がんに進行するリスクを軽減できます。