TOPへ

健康診断で異常・要精密検査といわれたら

異常値があれば当院で
精密検査を受けましょう

健康診断や人間ドックで異常値がみられた際や、専門医による詳細な検査が必要な場合、当院では、専門医による丁寧かつ高精度な精密検査を受けることをお勧めしています。

血圧や血液検査の数値の異常

血圧、コレステロール、尿酸値などの定期的なフォロー、服薬治療や生活指導を含む必要な治療を行います。

肝機能障害の精密検査

当院で腹部超音波検査や追加の血液検査(肝炎ウイルスなど)を行い、肝臓・胆嚢などの異常を調べます。

胃バリウム検査の異常所見

当院で無痛の胃内視鏡検査(胃カメラ)を受けましょう。

便潜血陽性(2回のうち1回でも)

当院で無痛の大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けましょう。

人間ドックの
腫瘍マーカーの高値

腫瘍マーカー検査は、腫瘍と関係するタンパク質や酵素などの数値を血液検査によって調べる検査です。この検査は、主に既にがんに罹患している患者様の治療効果や再発の有無を調べるために用いられます。人間ドックの際に腫瘍マーカーを検査し、数値が高い場合、がんの有無を確認するために追加の精密検査が必要となることがあります。当院では、胃・大腸内視鏡検査、腹部エコー、胸部レントゲンなどの検査を行っており、CTなどの検査が必要であれば、連携医療機関を迅速にご紹介いたします。
ただし、腫瘍マーカーの数値が高いからと言って、必ずしもがんであると断定できるわけではありません。健康な方でも他の原因によって腫瘍マーカーの数値が上昇することがあります。そのため、腫瘍マーカーの検査は、年齢やリスク要因に応じて選択肢として検討しましょう。

健康診断で「異常」「要精密検査」と指摘されたら

健康診断の結果における「異常」「要精密検査」は、潜在的な病気の可能性を示唆しています。精密検査を受けて病気が見つかったとしても、自覚症状のない初期段階であれば、治療によって日常生活に支障なく改善できるケースがほとんどです。まずは専門医に相談し、適切な対応を行うことが重要です。
健康診断結果の異常値に関しても、当院では引き続きご相談いただけます。お仕事や日常生活に影響を与えず、早期に適切な治療やケアを受けることで、健康を守ることができます。

健康診断の結果について

健康診断は症状がない病気をいち早く発見し、早期の段階で適切な治療を行うことで命に関わるような状態になることを防ぐという目的を持っています。健康診断では、「異常なし」、「要経過観察」、「要精密検査」、「要治療」などが指摘されますが、それぞれ必要な対応が異なります。

異常なし

正常範囲内ですので、特に注意する必要はありません。

要経過観察

緊急の治療や検査が必要な状況ではありませんが、健康診断の結果が正常範囲外であり、将来的に病気を発症する可能性が高いことを示しています。この段階では、医師の診断を受けながら生活習慣を改善し、数値を正常範囲に戻すことができます。これにより、将来の病気の予防に繋げることが期待できます。

要再検査

検査結果の数値が正常範囲から外れています。緊急の治療が必要な状態ではありませんが、なるべくかかりつけ医の診察を受け、数値を正常範囲に戻すことが、将来の病気の予防に繋がります。専門医の診断を受けつつ、生活習慣の改善に取り組んでいきましょう。

要精密検査

正常範囲内でなく重大な疾患の可能性があるため、精密検査を受ける必要がある段階です。一般的な健康診断では数値の異常まではわかりますが、疾患の特定には精密な検査を必要とするケースが多くあります。ただし、精密検査を受けて、異常なしという結果が出ることもありますので、深刻に捉える必要はありませんが、できるだけ早く受診しましょう。

要治療

治療が必要な状態ですので、迅速に専門医の診察を受け、適切な治療を開始しましょう。医療の進歩により、多くの病気は早期に適切な治療を受けることで治癒が望めるようになっています。特に健康診断で発見されやすい生活習慣病の場合、放置すると動脈硬化を進行させ、深刻な心疾患や脳疾患を引き起こす可能性があります。しかし、適切なコントロールができれば、予防や治療が可能な病気も多くあります。そのため、できるだけ早く専門医の診察を受け、適切な対処を行いましょう。

個々の検査の異常値

血圧(高血圧症)

血圧は様々な要因で変動することがあります。そのため、高血圧症を診断するには1度の血圧測定だけでは不十分です。持続的な高血圧は血管に大きな負担をかけ、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、脳出血などの疾患を引き起こすリスクを高めます。健康診断で高血圧の疑いがある場合は、できるだけ早めに専門医を受診してください。また、ご自宅に血圧計がある場合、安静時に複数回計測し、数値を記録して持参していただくと、医師の診察でより正確な診断が得られます。

血糖値(糖尿病)

血糖値が持続的に高い状態は、糖尿病の兆候となります。高血糖は血管に大きな負担をかけ、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞などのリスクを増加させ、さらに毛細血管にも悪影響を及ぼし、失明、足指の壊死、腎機能障害などの合併症を引き起こす可能性があります。
自覚症状がない段階で、健康診断などで糖尿病が見つかった場合、早期の治療開始が非常に重要です。適切な治療によって、ほとんどのケースで深刻な状態に進行することを防ぎ、病状をコントロールすることができます。

コレステロール(高脂血症・脂質異常症)

コレステロールにおいて、悪玉のLDLコレステロールと中性脂肪が動脈硬化を促します。一方、善玉のHDLコレステロールは動脈硬化を防ぐ役割を果たします。悪玉が多い状態が高脂血症、善玉が少ない状態が脂質異常症であり、バランスが重要です。バランスの悪い状態は動脈硬化を進め、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクを高めます。脂質異常症は自覚症状がほとんどなく進行するため、定期的な健康診断でのチェックが非常に重要です。

メタボリックシンドローム

高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病が同時に合併して、内臓脂肪が過剰に蓄積されている状態をメタボリックシンドロームと呼びます。これらの生活習慣病がそれぞれ軽度で治療が必要ないと感じられても、放置すると動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが急激に上昇します。
「まだ数値はそこまで悪くないから大丈夫」と放置してしまうと、大きな発作を引き起こし、後遺症を残す可能性があります。また、突然の状態悪化によって命を失う可能性も考えられます。メタボリックシンドロームが指摘された場合は、迅速に専門医を受診し、適切な治療を受けることが不可欠です。

尿検査(血尿・糖・タンパク質)

尿検査は、肉眼では見分けがつかないほど微細な血液、糖、タンパク質などの成分を調べ、尿路感染症、尿路結石、腎機能障害、腎炎、糖尿病、腫瘍などの可能性を確認する検査です。これらの病気は、症状がなく進行し、突然激しい痛みを引き起こす可能性があるため、尿検査で異常が指摘された場合は、できるだけ早めに専門医の診察を受けることが重要です。
ただし、尿の状態は飲食物や行動の影響を受けやすいため、精密検査を行った結果、異常が見当たらないこともあります。

尿酸値

血液中の尿酸が過剰に増加すると、尿酸結晶が形成され、痛風発作と呼ばれる激しい痛みを引き起こす可能性があります。また、長期間に渡り高尿酸血症が続くと、血管や腎臓にも大きな負担をかけることになります。尿酸は、多くの食品やアルコールに含まれているプリン体から生成されますので、特定の飲食物を避けるだけでは効果を得る事が難しいです。果糖、砂糖の摂りすぎも高尿酸血症の原因になるとされています。専門医に相談して、適切な治療法を受けることが重要です。適切な治療には、摂取カロリーの管理、適度な運動、十分な水分摂取、薬物療法などが含まれます。

肝機能

肝臓機能障害が指摘された場合、まず最優先で専門医の診察を受け、原因を調べることが非常に重要です。肝臓機能障害の原因は、アルコール摂取、肥満、薬の影響、ウイルス感染など様々です。適切な治療を早急に受ける必要があるケースもあります。原因が特定されなくても、肝機能障害が進行すると食道静脈瘤が発生し、それが破裂する可能性もあります。

貧血

貧血は身体全体に酸素や栄養素の不足を引き起こし、老廃物の排出を妨げる可能性があります。鉄分の摂取不足が原因なこともありますが、消化器からの出血が貧血の原因となることも珍しくありません。特に消化器からの出血が原因で貧血が発生している場合、状態はかなり深刻です。また、痛みや他の自覚症状がないこともありますので、貧血が指摘された場合は、できるだけ早めに専門医の診察を受けることが重要です。女性の場合は、貧血の原因が婦人科疾患の可能性もあるため、婦人科の受診もご検討ください。

心電図

心臓の機能を調べる検査です。心電図で異常が指摘されても、精密な検査の結果、特に治療が必要でない場合もあります。しかし、不整脈、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)、心筋症、心肥大などの心臓の異常を早期に発見することに役立ちます。したがって、心電図で異常が指摘された場合は、専門医に早めに受診することが重要です。特に、すでに生活習慣病がある人や、息切れや胸の痛みなどの症状があって心電図に異常が見られる場合には、できるだけ速やかに受診するようにしてください。

健康診断や人間ドックの
結果をファイリング

当院では、定期的に健康診断や人間ドックを受けられる方に対し、以前の検査結果と比較しながらアドバイスを実施しています。ライフステージや環境の変化は、お身体に大きな影響を及ぼします。過去の健康診断の結果を記録し、現在の状態と照らし合わせることは、自身の健康状態を正確に把握し、将来の健康や生活の質(QOL)向上に向けて重要です。